謝謝! 韻韻

優れた韻の条件

目次

  1. 韻を評価する(簡易版)
  2. 韻を評価する(詳細版)
  3. 五要素で評価する例(1)
  4. 五要素で評価する例(2)
  5. まとめ

韻を評価する(簡易版)

まず韻の評価基準として、以下の五項目を考えた。

  1. 言葉選びの斬新さ
  2. 合わせた音数の長さ
  3. 意味の自然さ
  4. 音の一致率
  5. 同じ韻を繰り返した回数

個人的に重視する順。


韻を評価する(詳細版)

次に、より細かく分析し、五要素を再定義した。
まだ見直しの余地はあるが、多くはこの分け方で説明できるように思う。

項目 説明
意外性 第一句(※)から予想困難な第二句に繋いでいるか。
素材感(※)の高い言葉同士を組み合わせたか。
連鎖性 母音や子音をどれだけ一致させたか。
音数(※)や連打回数は十分か。
それらによって、読者(読み手や聴き手)が反復のリズムを感じられるか。
明瞭性 意味の通った簡潔な文章になっているか。
踏んでいる、踏んでいない箇所が一度で伝わるか。
音源においては、歌い回しが近付けられているか。
独創性 他人と被らない題材、言葉選び、実験的ギミックがあるか。
演出性 ストーリーや読み物としての面白さがあるか。
極端な連打などの外連味があるか。
音源においては、歌い回しの工夫が見られるか。(コーラスの被せ方など)

簡易版と同じく、個人的に重視する順に並べた。

(※)個々の用語については、別記事もしくは用語集で補足説明する予定。


五要素で評価する例(1)

アーモンドチョコレート 頬張り道中 遠回りもするし困り物
はあもうどうしようこれ……と オーバーにポーズとったって行方nobody knows!
SIX

奇数小節に響きの近いロングライム「アーモンドチョコレート」「はあもうどうしようこれ……と」を配している。
偶数小節は「頬張り道中」を補強する形で、「遠回りも」「困り物」「nobody knows」のショートライムにとどめて、文章の流れを整えることに集中している。

なお「困り物」については、一連の連打の中でリズム変化をつくる部分ライムとなっている。(アクセントの役割を果たす)

項目 評価
意外性 ★★★★
連鎖性 ★★★★
明瞭性 ★★★★★
独創性 ★★★★
演出性 ★★★

20/25

引用文には複数の韻が登場するが、上記は文章全体をひとまとめで評価した場合の例である。
一組だけで部分評価すると、次のようになる。

部分評価の例

「アーモンドチョコレート」「はあもうどうしようこれ……と」を部分的に評価した場合。

項目 評価
意外性 ★★
連鎖性 ★★★★★
明瞭性 ★★★★
独創性 ★★★★
演出性 ★★★

18/25

全体を評価する場合、各組に対してこのような部分評価をした後、値を平均するイメージとなる。

ただし、部分評価は視野をピンポイントに絞ったものである。
“連打”や“お待たせライム”(別記事にて詳述)のように、前後の文脈と結び付いた仕掛けを評価することができない。

参考


五要素で評価する例(2)

その独自の目線wide display つまらぬ人生に醍醐味つくれ
他に媚びず群れぬ i’m 孤立無援 倍のリスクで難易度に潰れ
メリハリあるバイオリズムで向上心は態度にすぐ出
tight beatsくれ 奪い取りくすねマイクとリンク退路見ずbreak
SIX

言葉選びは平凡だが、“子音の一致率”(別記事にて詳述)を高めに保った連打ライム
後半のみ踏む小節(1,2,5,6)と、全体で踏む小節(3,4,7,8)のミックスによって単調さの回避を狙っている。

また「マイクとリンク」については、リズム変化をつくる部分ライムとなっている。

項目 評価
意外性 ★★★
連鎖性 ★★★★★
明瞭性 ★★★★
独創性 ★★★
演出性 ★★★★

19/25

参考


まとめ

これら五要素の分類は筆者の考えた一例だが、各自の頭の中で“韻を評価するための○要素”を明確にすることは有意義である。
それぞれの韻の長所短所を意識すると、“どこが見せ所なのか?”“犠牲に見合った結果が得られたか?”を客観視しやすくなる。


履歴

日付 内容
2016.11.2 簡易版として新規作成
2017.7.7 詳細版の五要素を再定義
評価例二件を追記
2018.5.18 五段階評価の部分を表組みに変更
部分評価と全体評価について追記
2018.5.31 公開用に清書
2019.1.9 表現の細かな修正

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