謝謝! 韻韻

発掘力と編集力のリンク

目次

  1. 概要
  2. 発掘における質と量
  3. 編集難易度を意識した発掘
  4. 再発掘を意識した編集
  5. まとめ

概要

以前、ライミングのスキルを発掘力と編集力の二つに分類した。
今回はこれらの関連性について述べる。


発掘における質と量

本題に入る前に、発掘力の役割を整理する。

韻の効果を高めるには、二通りのアプローチがある。

一つめは
徹底して響きや意味を一致させ、単発の韻の質を高める。
候補内から良質なものを選び抜くセンスが問われる。

もう一つは
連打回数を増やし、量で圧倒する。
多くの候補を挙げる引き出しの多さが問われる。

これらはどちらも発掘力と関連している。

また、突き詰めると質と量は同じところに行き着く。

質の高いものを抽出するためには、母数が多いほど有利。
つまり量も必要である。

また量を増やすときも、低品質なもので無闇に数を稼ぐことは逆効果。
採用水準をどの程度に設定するかが大切だ。
つまり質も必要である。

発掘力が高ければフレーズを大量に仕入れ、そこから良質なものを抽出することができる。


編集難易度を意識した発掘

質と量のどちらを重視するにせよ、発掘工程では編集力も絡んでくる。
より正確にいうと、自分の編集力の客観的な把握が求められる。

いかに質が優れても、量が充実しても、繋げられない韻は無価値である。

韻の利用価値はライムフレーズ単体ではなく、前後の文脈を考慮しながら考えることになる。
したがって編集工程での手戻りを減らすため、“明らかに編集でリカバリしきれない韻”は発掘段階で捨てる判断力が必要。

この判断が甘い場合、使える韻がリストアップできずに作詞が行き詰まったり、使えないものを無理やり採用して意味不明な文章になってしまう。


再発掘を意識した編集

いっぽう編集工程においても、“より良い韻で置き換えられそうな箇所”がないか、常に検討したほうがよい。

それには無根拠な発掘を繰り返すだけでは不十分。
全体の流れを見ながら適切な韻に差替え、バランスを調整する作業になる。
差替え箇所の音数や一致ファクターを見て、自分が再発掘できるのか、ある程度当たりを付けるセンスが必要。

これは自分の発掘力を客観的に把握して、リルート可否を感じ取る能力である。


まとめ

“韻を挙げる工程”“繋ぎを考える工程”という明確な線引きは難しい。
発掘とは“繋ぎを考えながら韻を挙げる工程”であり、編集とは“韻を挙げながら繋ぎを考える工程”である。

したがって発掘力と編集力もまた、個別に発揮する能力ではなく、併用しながらライミングを前進させていく両輪といえるだろう。


履歴

日付 内容
2017.7.21 新規作成
2018.12.26 公開用に清書

韻韻

from 韻韻

ライマーには発掘力と編集力が必須みたいに書かれているけれど、もしも“発掘力だけ優れた人”と“編集力だけ優れた人”がいたら分業でライミングができそうだね