謝謝! 韻韻

お待たせライムと追い討ちライム

目次

  1. 概要
  2. お待たせライム
  3. 追い討ちライム

概要

今回は韻の配置をテーマに、“お待たせライム”“追い討ちライム”を紹介する。

これらは2小節単位のような定型的レイアウトから脱することで、音の反復を印象付ける韻である。
(優れた韻の条件の五要素でいえば、“意外性”“演出性”に該当する)


お待たせライム

特にラップにおいて、ライムフレーズは“隣接する小節の同位置”に配されることが多い。(小節の先頭同士や末尾同士など)
これに対し、“第一句が出現してからかなりの小節を隔てて、ようやく第二句が出現する韻”を“お待たせライム”と呼ぶ。
2小節構成・4小節構成などの定型的な流れに変化を付けるために使用される。

韻には“第二句が登場するまで韻かどうか確定できない”という性質がある。
お待たせライムは、この“確定できない宙吊りの時間”が通常より長引くので、“溜め”のような効果を備えている。
隔てる間隔が長ければ長いほど、第一句が伏線のような印象を帯びてゆき、回収時の“意外性”をもたらすことができる。

ただし、お待たせしすぎると第一句の印象が薄れてしまい、韻であることさえ認識されずに終わってしまうこともある。(不発ライムの一種)
その対策として、第一句には固有名詞や、印象に残りやすい言い回しを用いる手法がある。
音源作品の場合は、第一句の歌い回しに大げさなクセを付けることで、第二句の登場まで記憶に留めるテクニックもある。


追い討ちライム

通常のライムグループの後に間隔を空けて、付け足しで同じ韻を踏む場合もあり、これは“追い討ちライム”と呼ぶ。
はじめの部分だけでも韻として成立している点が、お待たせライムとは異なる。

また、ライムグループが“完結した”と思わせているところに追撃するので、お待たせライムとは違う形で“意外性”をもたらすことが可能。

お待たせライムと同じく、追い討ちライムも、“溜め”の長さが重要なファクターである。
追い討ち部分が登場しないまま長時間経過すれば、不発になる可能性は高まる。
ただ、少なくとも先行部分が韻であると認識させた上で追加点を獲りに行くので、“ライムグループが丸ごと不発に終わる”という事態は避けられる。
お待たせライムに比べれば、比較的リスクの低い手法といえるだろう。


歌い出す風呂はproduce by 私 舞台ダンスフロア香るデオドラント
充満中ハミングとシャンプーとリンス ハードディスク無しで三分録りする
ユニットヴァース 今日もストレス飛ぶ風味等を出す具合で踊らんと
ヴァイブス覆い隠す湯けむり OK 朝までロックしてゆけ! 無理!
relax time 脱ぎ捨てろユニフォーム 顎から滴る汗がbeautiful
ああ、ちくしょう、やっぱか、とKO 死角にトラックのアッパーカットを受け
セッション中毒 摂氏40℃じゃ許さんbreakで圧迫圧倒
浸かれ存分に that’s easy yo ほらエントランスホールは脱衣所
SIX

参考


履歴

日付 内容
2017.1.15 新規作成
2017.5.24 全体的に見直し
「お待たせバスタイム」の例を追加
2018.9.5 公開用に清書

韻韻

from 韻韻

お待たせライマーズってもう活動しないのかなあ