謝謝! 韻韻

ありきたりな韻の回避

目次

  1. 前提
  2. 頻出避けのセンス
  3. 発掘力の個人差
  4. 素材選びのセンス
  5. ルーティングの予測不可能性

前提

優れた韻の条件」において“独創性”として挙げた通り、ライミングでは原則として他の作者が使った韻と被らないようにすべきである。

しかし、既出かどうかは“自分の知識や観測範囲内”でしかチェックできない。
具体的にどのような対策が可能だろうか。


頻出避けのセンス

既出の韻を避ける方法はある。

ライミングに慣れてくれば、次第に“自分がその韻を思い付くまでに要した時間”をヒントとして“その韻の発掘難易度”も察知できるようになる。
これは「推敲力と即興力」で述べた“発掘の困難さによってかかった時間を測る”という話の裏返しといえるだろう。
かかった時間から発掘の困難さを測るアプローチである。

「この素材からサーチ開始して自分が数秒で思い付いたということは、他人もすぐに辿り着きそうだな」という勘が働く。
これは“自分の踏もうとしている韻”“踏んだ韻”を客観的に評価する力だ。

そこを避ける癖が身に付くと、既出の韻を選んでしまうことは減らせる。
ただし、必然的により多くの推敲時間がかかるようになるだろう。

なお上記で触れたような、数秒で簡単に思い付く韻を筆者は“五秒ライム”と呼ぶ。
(これについては別記事であらためて述べる予定)


発掘力の個人差

付け加えると、作者によって発掘力は異なっている。

だから厳密には“自分がすぐに思い付いた韻=他人もすぐに思い付ける韻”という公式は成立しない。
時間を掛けて見つけたとっておきの韻が、他人にとってはすぐに思い付ける韻かもしれない。

上述したような頻出ライム回避の方法は、あくまでも基本姿勢として参考程度に考えるべきである。


素材選びのセンス

韻の発掘工程におけるもう一つの重要なスキルは、素材ごとのポテンシャルを見極める力である。

ライミングに慣れれば、“その母音や子音に縛ったままでどこまで進めるか”(何回踏めるか)の判断は、素材を選ぶ時点で行えるようになる。

候補として浮かんだ素材の数だけ、道が枝分かれしているイメージを思い浮かべてほしい。
ルート選択の頼りになるのは、“この素材が踏みやすい母音/子音パターンであるか”という、経験から培った感覚。
換言すれば、そのパターンに属する言葉が世界にどれくらい存在するか、という多寡を推測する力である。


ルーティングの予測不可能性

このようなルート選びは将棋に近い感覚で、慣れないうちは数手先まで見通すことが難しい。
ある程度は運に左右されるともいえるだろう。

ある母音で進めていけると判断しても、進んだ先でいい結果が得られなければ結果的に引き返すこともある。(行き止まりのイメージ)
韻を考える作業はこの連続である。

したがって直感が冴えているか、もしくは試行回数が多い者であるほど優れた結果を残せるだろう。


履歴

日付 内容
2016.12.27 新規作成
2017.6.27 全体的に見直し
2018.9.3 公開用に清書
“頻出避けのセンス”“素材選びのセンス”を統合

韻韻

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ありきたりなマスコットキャラクターの回避についても教えて